■自分では気付きにくい
他人の自動車に乗せてもらった時、車内の臭いが気になることが
あると思います。
芳香剤などのさわやかな香りからタバコやペット、汗など人に
よっては不快と感じる臭いまで様々です。
自分が他人の自動車に乗った時に臭いが気になるということは、
自分の車に乗った人も同じように気になるということです。
自動車の臭いというのはずっと乗っていると気付きにくいものですし、
よっぽど親しい間柄でない限り「臭い」と人から指摘をされることは
ありませんので、こま目にケアするようにしましょう。
■臭いの原因
車内の臭いと言えば、タバコ・ペット・体臭・エアコンのカビなど
色々なものがありますが、これらの臭いの多くは原因に共通点が
あります。
タバコの臭いを除くほとんどは雑菌が臭いの原因となって
いるのです。
まず人やペットの体臭の一つとして汗の臭いがありますが、汗は
元来無臭であるものの、汗が車内のシートなどに染み込み、そこに
雑菌が繁殖して臭い分子を作り出します。
エアコン内部に発生するカビも大きな括りで言えば雑菌の一種で
あり、車内が臭う原因の大半は雑菌だということです。
雑菌が作り出した臭い分子というのは、実は繊維製品に吸着
しやすいのです。
焼き肉屋などに行くと家に帰ってからでも服に臭いが残っている
ように、車内で発生した臭い分子の多くはシートなどの繊維製品に
吸着してしまいます。
■簡単な消臭方法
専門の業者に車内消臭を依頼すればどんなに臭かったとしても
新車時のようにしてもらえますが、そのためには5万円~10万円
ほどの費用が掛かってしまいます。
車内消臭のためだけにそれほどの費用は掛けられないという人も
多いでしょうから、自分で出来る簡単で効果的な車内消臭の方法を
紹介したいと思います。
まず車内を掃除する際にシートやフロアマットなどに重曹をまき、
しばらく置いておくと重曹が臭いを吸着してくれます。
まいた重曹を掃除機などでキレイに吸い取る(掃除機が無ければ
雑巾で拭き取る)と臭いも一緒に取れます。
この時シートベルトにも重曹を付けておくとより効果的です。
フロアマットは雨の日に乗り降りすることで濡れ、しばらくすると
生乾きの状態になり、また雨が降ると濡れるを繰り返して臭いの
原因となります。
また車内を土足厳禁にしていない限り、どうしても汚れてしまうので
取り外して水洗いしましょう。
フロアマットを洗う時には陰干し用の洗濯洗剤を使い、洗ったあとは
天日で干します。
それから車内清掃の際に忘れがちなのが、窓ガラスの内側や
ダッシュボード、車のルーフ部分です。
窓ガラスの内側は意外に汚れており、喫煙車であれば臭いの原因
ともなるのでキレイに拭き上げておきましょう。
また窓ガラスをキレイにしておくとパワーウィンドウへの負担も
減らせるので一石二鳥となります。
ダッシュボードには埃が溜まりやすく、放っておくと埃が水分を吸って
ベタベタになってしまうので、出来るだけこま目に拭いておきましょう。
ルーフ部分は濡らした雑巾などで叩くように拭くと水溶性である
タバコのヤニまで取れます。
そしてエアコンの場合は、エバポレーターの位置が分かって
いるのであれば家庭用エアコンの洗浄スプレーなどを使用して
掃除出来ますが、もし自分で掃除するのが不安な時はディーラー
などの業者に依頼した方が良いと思われます。
さらにエアコンフィルターも交換しておくとより効果的です。(エアコン
フィルターは3,000~5,000円程度)
そして以上のことが終わったら車内を完全に乾燥させるために、
半日ほどドアもしくは窓を開けたままにしておきます。(盗難等には
十分に注意してください。)
ここでしっかり乾燥させておかないと、水分が残っているところに
また雑菌やカビが発生して臭いの元となってしまいます。
喫煙車の場合はこの後に消臭用のスプレーをシートやフロアマット
など繊維製品に一本丸々使い切るほどたっぷりとかけておきましょう。
そして最後にもう一度車内を完全に乾燥させるとタバコの臭いも
キレイに取れます。
■もっとお手軽に
以上のように車内を掃除すると臭いはほぼ無くなりますが、車内の
乾燥まで含めると一日作業となってしまいます。
急遽人を乗せることになり、何とか今日一日だけ乗り切りたいという
場合にもっと簡単な方法があります。
必要なものは消臭用のスプレー(霧吹きタイプ)だけです。
まず外気を取り込む部分(ワイパー付近にある自動車が多いよう
ですが、説明書などで確認してください)に消臭用のスプレーを
吹きかけ、それから車内のエアコンを作動させて、外気取り込み
ボタンを押します。
そうするとエアコンの全ての送風口から消臭剤が出てくることとなり、
車内の臭いがあっという間に消えて無くなります。
この方法はあくまで応急処置でしかないので、車内の臭いが気に
なるのであれば時間がある時に車内をキレイに掃除しましょう。