■こんな所に穴が・・・
自動車の中を禁煙にしていない場合、シートにタバコの焦げ跡が
付いてしまうことがよくあります。
運転中にタバコを灰皿に持って行く時に灰が落ちてしまったり、
換気のために窓を開けた時に風が吹き込んできて灰が舞って
しまったりと基本的にはタバコを吸っている人の不注意によって
シートに穴を開けてしまうのです。
■もちろん減点
自動車の買取査定において重要となるのは、車種や年式、
走行距離といった所有者が意図的に変えることが出来ないことは
もちろんのこと、ボディのキズや車内の状態など所有者の意識
次第で良い状態に保てることもポイントとなります。
最近では税金や健康面などの問題からタバコを吸わない人もしくは
止める人が多くなっています。（ちなみに成人男性の喫煙率は３０％
前後まで減少しています。）
そんなことも影響してか車内にタバコの臭いやヤニによる汚れ、
シートの焦げ跡などは嫌がられます。
普通に考えれば、自分が喫煙者であったとしてもこれから買おうと
している自動車の内装がタバコ臭かったりヤニで黄ばんでいれば
イヤですし、シートに焦げ跡が付いている自動車を積極的に買おう
とは思わないはずです。
買取査定においてシートの焦げ跡については明確な減点基準が
あり、状態によっては３万円以上の減額となってしまうようです。
タバコの臭いやヤニによる汚れに関しては明確な基準は無いよう
ですが、明確な基準が無いだけに場合によっては大幅な減額と
なってしまうかもしれません。
中にはヤニによる汚れで買取査定が３万円以上の減額された例も
あります。
■新車のように・・・
タバコの臭いやヤニを完全に取り去るには専門の清掃業者に
車内のクリーニングをしてもらうしかありません。
自動車のサイズによって価格は違いますがコースによっては
数千円で済み、「これぐらいの値段で臭いが消えるなら・・・」と思う
人もいるかもしれません。
しかし自動車という狭い空間においてタバコの臭いは、非喫煙者に
とっては特に気になるものであり、数千円のコースではそれほど
高い効果は得られず、臭いが多少残ってしまいます。（程度に
よっては完全に消えることもあります。）
かなり高額（５万円から１０万円前後）ですが、内装を全て取り外して
丸洗いをしてもらうコースであればタバコの臭いは完全に消え、
それこそ新車のようになります。
タバコの焦げ跡についても基本的には業者にリペアを依頼すると
いうことになります。
本革や合皮、布などシートの材質や焦げ跡だけでなく色の剥げや
破れなど状態に関わらずリペアをしてもらえますが、跡形もなく
元通りにすることは難しく目立たないようにするのが精一杯の
ようです。（状態によっては完全に分からなく出来ます。）
価格は状態によって違いますが、１万数千円から５万数千円ぐらい
かかることになります。
車内クリーニングやシートのリペアは自分でやって出来ないことは
ありません。
しかしながら、長年に渡って染み付いた汚れを落とすには１日２日の
作業ではありませんし、到底１人で出来ません。
シートのリペアに関しても、ごく限られた材質の場合のみ自分で
作業することは出来ますが、本革や合皮または柄の付いている
ものなどは自分でリペアすることは出来ません。
■お金を掛けても・・・
数万円掛けて、車内クリーニングをすれば新車のように臭いも
汚れもキレイになり、リペアをすれば見違えるほどにシートも
キレイになります。
それだけお金を掛けて車内をキレイにしても、掛けた金額分だけ
査定額が高くなるわけでありません。
例えば５万円掛けて車内クリーニングをしても査定額は１万円
上がるだけということになりかねず、シートのリペアに関しても
然りです。
よって買取査定のためだけに車内クリーニングやシートリペアをする
のは無駄でしかなく、多少の損は覚悟でそのまま査定してもらう
しかありません。
経年によるシートのヒビ割れ等は仕方ないとして、車内でタバコを
吸う以上その自動車は高く買取ってもらえないと覚悟して
おかなければいけません。
しかし喫煙者に「運転中はタバコを吸うな」というのは酷なことですし、
通勤など仕事で自分の自動車を使っている場合には車内での
飲食を一切禁止にすることはかなり難しいことです。
そんな時にはシートカバーを付けておくことでシートへのタバコや
飲食物による臭い移りは防げますし、少しぐらいの灰であれば
落ちてもシートカバーに穴が開くだけでシートへの被害は免れます。
とはいえ自動車内をキレイに保つには、タバコを吸わず、飲食も
せず、こまめに掃除をすることです。
いずれ自動車を買い替えることが頭にあるのであれば、私も
元喫煙者なので辛いことはよく分かりますが、買った時から運転中
ぐらいはタバコを吸わないようにするしかありません。