■車検証って?
自動車を所有していると諸々の手続きで車検証の提出を求められることがあります。
車検を受けるときはもちろん、任意保険に加入するときや売却する場合にも必要に
なります。
車検証とは正式には自動車検査証と言い、所有者や使用者、ナンバー、エンジンの
型式などその自動車に関することが色々と記載されています。
簡単に言うと、その自動車が各陸運支局できちんと登録されていること、国土交通省が
定める自動車保安基準に適合していることを証明しているのです。
ちなみにこの車検証には、道路運送車両法の第66条によって、携帯の義務が
課せられています。
違反した場合には、減点などはありませんが、50万円以下の罰金が発生します。
実際は、交通違反や検問の際に、不携帯が見つかったとしても口頭による注意のみで
多くの場合は済まされるようです。
しかし、罰金が課されないとしても盗難車の確認などで手間がかかり、下手をすると
数時間拘束されることもあります。
厳密に言うとコピー不可なので、必ず原本をダッシュボードなどに入れておきましょう。
■車検証を紛失したら?
先に書いた通り、車検証は無くてはならないものなので、紛失が分かった際にはすぐに
再交付の手続きをしておきましょう。
再交付の手続きをするには、管轄の各陸運支局(軽自動車の場合は軽自動車
検査協会)に出向き、必要書類を提出します。
書類は、申請書・手数料納付書・理由書・判子・運転免許証などが必要になります。
場合によっては、委任状(所有者以外が申請する場合)や住民票(住所や氏名が
変わっている場合)などが必要となりますので、事前に陸運支局等に確認しておいて
ください。
申請書を作成する際に、自動車登録番号(ナンバープレートの番号)と車台番号の
下7桁が必要になります。
車台番号とは一般的に車体番号やフレームナンバーとも言われ、車両一台ごとに
割り振られている番号です。
メーカーや車種によって打刻されている位置が違うので、販売店に確認するなどして
ください。
もし盗難によって車検証の再交付を申請する場合には、最初に警察へ盗難の届出を
しておきましょう。
理由書を作成する際に、届出をした警察署名や年月日、受理番号が必要になります。
自分で手続きをした場合には、手数料として300円程度と申請書の購入代100円
程度の合計400円程かかります。
しかし、陸運支局や軽自動車検査協会での手続きは平日しか受け付けて
もらえないので、時間が取れない場合には、手数料は数千円かかるものの、書類の
作成から手続きまでを行政書士に依頼することも出来ます。
たとえ車検証の有効期限が切れていても、ナンバープレートを返納していないのであれば
車検証の再交付をしてもらえます。
車検証の有効期限が切れている場合には運行も出来ませんので注意してください。
再交付された車検証を受け取ったら、記載内容に間違いが無いかをしっかりと確認して、
紛失しないように自動車の決まった場所に保管しておきましょう。
■車検証紛失でも廃車に出来る?
今後も自動車を使ったり、車検を受けようとする場合には車検証を再交付する必要が
ありますが、廃車にしてしまう自動車でも再交付しなければならないのでしょうか。
結論から言えば、自動車を廃車にしようとする場合には、基本的に車検証は
必要になります。
廃車をするために自動車を運行させるのであれば車検証を再交付しなければ
なりませんが、自動車を動かすことがないのであれば「登録事項等証明書」を交付して
もらうことで廃車の手続きが進められます。
「登録事項等証明書」には「現在事項等証明書」と「詳細事項等証明書」の2つが
ありますが、廃車の手続きをするためなら「現在事項」で大丈夫です。(「詳細事項」でも
もちろん構いませんが、交付手数料が「現在事項」が300円程度であるのに対し、
「詳細事項」は1000円程度かかりますので注意してください。)
この「登録事項等証明書」を交付してもらう際も、車検証の再交付の時と同様に、
ナンバープレートの番号と車台番号の下7桁が必要になります。
■紛失や盗難に遭った時のために・・・
ここまで書いてきたように、車検証の再交付や登録事項等証明書の交付の際にも
車検証に記載されている情報が必要になります。
そこで紛失や盗難に遭った時のために、車検証のコピーを取っておきましょう。
原本は自動車に乗せておく必要があるので、コピーを自宅などに保管しておいて、
再交付等を行うときにはそれを利用しましょう。
また販売店などの業者に依頼するというのも一つの手段です。
確かに手数料は高く(2万円~3万円程度?)なりますが、書類の作成から廃車の
場合は車体の処分まで一括で代行してくれますので、時間の無い人や面倒くさがりの
人にはオススメです。