■国産車と外車
一般的に「国産車」と「外車」では登録などの上で何か違いがあるのでしょうか。
「日本車」と「外車」では、車両の仕様やパーツや部品の規格などが違います。
そのため「外車」はどうしても、メンテナンスや車検などのコストが「国産車」に比べて
高くなります。
しかし、車両の登録に関しては「国産車」と「外車」間に何の違いもありません。
正規のルートで輸入された車であるのならば、すべての手続きは「国産車」と同様に
なります。
■外車の廃車手続き
たとえ外車であっても、日本で登録し日本のナンバープレートを付けていれば、廃車の
手続きは国産車と同じです。
車の廃車には「一時抹消登録」と「永久抹消登録」の2種類があります。
同じ様にスクラップにする場合でも、その順序によってどちらの手続きをするかが変わります。
まず車両の登録を抹消し、ナンバープレートを返納してからスクラップにする場合は
「一時抹消登録」をした後、スクラップをしてから「解体届出」をすることになります。
そして車両をスクラップしてから登録を抹消し、ナンバープレートを返納する場合は
「永久抹消登録」となります。
どちらの手続きをするにしても、必要な書類は基本的には大きな違いはありません。
ただし、「一時抹消登録」と「永久抹消登録」では申請書の様式が違います。
この申請書は購入しなければならないので、間違うことがないように、購入の際には
注意しましょう。
そして、「一時抹消登録」では手数料として300円程度掛かりますが、
「永久抹消登録」では手数料は掛かりません。
ただし、「永久抹消登録」にはリサイクル料金預託証明書が必要となります。
もし、自分がリサイクル料金を支払っているかどうか分からないときには、
「自動車リサイクルシステム」というサイトでリサイクル料金の預託状況が確認出来ます。
さらに証明書を紛失してしまった場合には、再交付はしてもらえないので、このサイトで
「自動車リサイクル料金の預託状況」を印刷することで証明書の代わりにすることが
出来ます。
■どちらがオトク?
どちらにしても手続き自体は、書類提出後、30分程度で終了します。(繁忙期には2~
3時間かかることもあります。)
じゃあ、手数料として300円ほど掛かるだけ「一時抹消登録」の方が損なのか・・・と
思うかもしれません。
しかし、「一時抹消登録」をした後、スクラップをするのであれば「解体届出」をしなければ
いけません。
この「解体届出」の手続きは、多少必要な書類が変わりますが、基本的には「永久抹消
登録」と同じになります。
即ち、同じ様な手続きを2回しなければならないということになります。
300円程余計に掛かる上、何度も陸運支局に足を運ばなければならないのであれば、
やはり「永久抹消登録」で一度に終わらせてしまう方が良い・・・わけでもないのです。
「永久抹消登録」をする場合には、解体を依頼した業者から「移動報告番号」と「解体
記録日」を受け取っていなければ手続き出来ないのです。
要するに、車両の解体が完全に終了してからでないと「永久抹消登録」が出来ないと
いうことです。
依頼する業者にもよるでしょうが、解体にかなり時間が掛かる場合があります。
そうなると手続きが月をまたぐ形となり、自動車税の還付金額が少なくなったり、新たな
年度の自動車税が発生することになったりします。
廃車の手続きが4月1日を一日でも過ぎると通常は、自動車税を全額納付した後経過
日数分を差し引いた金額を還付してもらう形になります。
よって、親しい業者に依頼して車をすぐに解体してもらえる場合や年度末までには十分な
期間がある場合には、手続きが一度で済み、300円程度とはいえ手数料が掛からない
「永久抹消登録」をする方が良いのではないでしょうか。
逆に、解体までに時間が掛かる場合や年度末までに期間が無い場合には、一旦「一時
抹消登録」をしておいて、解体が終わってから「解体届出」の手続きをした方が
良いでしょう。
どちらの手続きをするにしても、数百円を惜しんで数千円・数万円損する様なことが
ないようにしてください。
■おまけ・・・ナンバープレートの外し方
ナンバープレートの外し方も「国産車」と「外車」で違いはありません。(日本のナンバー
プレートを付けているのですから当たり前ですね)
まず、プラスとマイナスのドライバー、それからプレートを取り付けているボルトが錆び付いて
いることもあるので10mmのメガネレンチなども用意しておきます。
これらの工具を使ってプレートを外す際に、ボルトの溝を潰してしまったり、角を舐めて
しまわないように気を付けてください。
ボルトの溝や角が潰れてしまった場合には、自分で取り外すことが出来ないことがあります。
前部のナンバーや軽自動車の場合は、錆び付いていなければ、簡単に外すことが
出来ます。
普通車の後部ナンバーには封印がなされていますので、これから外しましょう。
マイナスドライバーで封印の端を押し込んだ後、えぐり取ってください。
それほど難しくないと思いますが、工具で怪我をしないように注意してください。
また、封印を外してしまうと公道を走ることが出来なくなるので、自分で買取りや解体の
業者に持ち込む際は、ナンバープレートだけでなく封印も先に外してしまわないように
してください。